おはこんばんにちは。相変わらずボラティリティがあまり出ない相場ツキとなっております。特にUSD/JPYにおいては2018年の歴史的な低ボラティリティは記憶に新しいところですが、今年も狭いレンジで終わりそうな予感です。お正月のようなフラッシュクラッシュや米中貿易問題で一時的に下げることはあれど、ごく短期で戻ってしまう。
FX取引は基本的にはボラティリティがないと儲かりません。そこで、USD/JPYは動かないからGBP/JPYをトレードしようという話はよくある話です。「殺人通貨ポンド」「ポン様」「ポンドルは飛んでいく」などなどと揶揄されています。しかし、ちょっと待って欲しい。本当にUSD/JPYよりもGBP/JPYのほうがボラティリティが高いのだろうか?
だろうか?と言いつつ、結論から言うとGBPのほうがボラティリティが高いです(ニッコリ
だが、ちょっと待って欲しい。よくよく考えれば、動く値幅(pips)がUSD/JPYよりもGBP/JPYが大きいのは当たり前です。
USD/JPYが107円、1%動けば値幅107pips。
GBP/JPYが131円、1%動けば値幅131pips。
衝撃の事実です()。なので、我々はついつい「〇〇pips取れたー」「目標pipsは~」と話すのですが、通貨ペアが異なれば値幅pipsの価値も異なるので、本当は異なる通貨ペアの動きをpipsで比べるのは誤りです。そもそも必要とする必要証拠金も異なりますね。GBP/JPYのほうが必要証拠金は高いわけですから獲得pips数は大きくないとダメなわけです。
それからもうひとつ大事なことを。
USD/JPYのレートと、GBP/USDのレートを、掛け算すると、GBP/JPYになるんです(小声
さて、通貨のボラティリティはどう調べるのという話ですが。こういうのが参考になるかな、と。
各通貨ペアごとの市場が見ているボラティリティになります。インプライド・ボラティリティ(略してインポ)ともいいます。
GBP/JPYの通貨ペアがありませんが、これは世界(インターバンク)ではGBP/JPYという通貨ペアはほとんど取引されておらず…。ポンドだけではなくいわゆるクロス円の取引は日本の投資家(ワタナベ)のみが積極的に取引する通貨ペアです。GBP/JPYは、さっきの掛け算のように合成してレートを出しております。
通貨ペアのボラティリティを見ていくと、USD/JPY 1Mが7.05%、EUR/USD 1Mが5.43%、 GBP/USD 1Mが10.4% とやはりポンドのボラティリティが一番高いことが分かります。ポンドそのもののボラティリティが高いことに加えて、USD/JPYが1単位動く間にGBP/JPYは1.25動くわけですから、USD/JPYに比べてGBP/JPYは良く動くなぁと感じるのは当然、と言うわけです。