私たちの年金ガー GPIFのお話

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少し前ですが、私たちの年金を運用する「年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)」の2018年10~12月期の運用実績が公表され、ちょっとした話題になっておりました。

私たちの年金が頼みもしないのにギャンブルのように株で運用されていた! アベノミクスで株価を支えるために年金が使われたんだ! どんだけ大きなリスク取ってるんだw プロの機関投資家さんなのに運用下手っすねw といった声が上がっております。中には、「引け間際の買い板はGPIFなのでは?」とか「GPIFがショートに転じたらそこが買い場だなw」というコメントも見たような気がします。

やはりこういう時はですね、反射でニュースに飛び乗るよりもなんといっても1次情報を見るのがとっても大事。(といっても、買い板が、ショートがコメントの人は見ないと思うけど)

2018年度第3四半期運用状況(速報)(GPIF)

2018年10~12月期で15兆円損失出していますし、その期間は▲10%です。金額を見ると巨額ですし、叩かれるのも已む無し。今まで十分に収益を積み上げてきたので~てのもその通り。今回の損失を入れても、均して年率2.73%で運用できているわけで、年金財政上必要とされている(本当かどうかしらんけど)運用利回り1.7%は大きく上回っています。

そもそも、なぜ年金を運用しないといけないのか、から考えるのが超重要だと思うわけで。運用する必要ないのにいたずらにリスクを取って株式運用しているのならギャンブルと批判を受けてもしょうがないのですが、もちろんそうではなっくて。超高齢化社会で保険料が足りない、経済も元気なく税収も伸びないという中で、安定的な年金制度を維持するために年金資金の効率的な運用は必須なのです。

「私たちの年金をリスクにさらすな」という声を反映して仮にGPIFが運用を止めた場合、その結果、年金受給がより一層削減される、ということを彼の人たちはまだ知らないのです。悲しいね。

というわけで1次情報超大事。下記、分かりやすいのでご一読推奨。中でもおすすめは83.p ~ GPIFがどこの運用会社に運用を任せているかが分かります。あと18.p~ 手数料、たったの3bp…。

GPIF業務概況書

ちな、運用業界では「TGIF!(Thank God It’s Friday(いわゆる華金)」をもじって、金曜日夕方にはGPIF!と言いながら飲みに繰り出すのが慣習となっています。

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