みんな大好き年収の話。
やれ、東に年収1000万円がひとつの到達点という声があれば、西からは「都内では1000万円程度じゃ普通の生活を送るのがやっと(わいは1500万円だけどな」というマウンティングの声があり。やれ「最低500万円ないと異性として見れないよ」とか、いやいや「全体の平均年収は400万円だ、どんだけ高望みだ」とか、「自分も働け」とか、二馬力でパワーカップル1200万円とか年収300万円でスローライフとか、タイトなジーンズにねじ込むとか、会いたくて震えてるとかなんとか、とにかくみんな年収の話は大好きなわけです。
なので下世話ではありますが銀行員って年収どんなもんというのも興味があるかと思います。いつもの断り書きですがずいぶん前の話ですし部署によりけり人によりけりなので割り引いて読んでどうぞ。メガバンクなので業界では最上位の水準だと思います。
初任給は低水準なんです
初任給ですが当時は他の業種と比べても低い水準でした。わいの時は初任給174,000円(大卒)、えっ⁉て言うくらい低い水準です…。これは諸説あるのですが(ない)、金貸しって妬まれる賎しい職業なので、公表される初任給は低めに抑えておこうというのがあります。また、公的資金(ようは国民の税金)で何度も助けてもらっているので、それでいて高給を食んでいるように見られたくない。ここから寮費と資格取得のための教材費などが引かれて手取り10万円ほどでした…。
でも、これは目に見える初任給だけでして、その後はきちんと銀行員の給与になります。入社1年目の6月にいきなし昇給し、198,000円になります。その後も毎年2万円ほど昇給していき、入社6年目(29歳)にどーんと上がり、なんと350,000円になっておりました。恐ろしい子…。残業代が80,000円ほどついてましたから合わせて430,000円。かける12か月で516万円。賞与はしょぼくて夏冬合わせても140万円程度と記憶しておりますので、年収650万円ほどですか。30歳で700万円ほどでしょうね。初任給の低さから結構な傾斜で上がっていくのがお分かりいただけるかと。
30代前半で職位が上がると1000万円に到達し、40歳近くで課長級1200~1500万円、部長級で1500~2000万円でしょうか。ただ、役職と職位が必ずしもリンクしませんのでなんともかんともです。
だが、突然の出向
世間一般からすると羨む高給なわけですが、半沢直樹にもあるように突然の出向!はあるわけで。グループ内に星の数ほど子会社・関連会社を持っていましてそちらに出向は日常茶飯で。子会社ならまだましで、取引先の財務部に派遣されることもよくあります。送別会にもよく出ましたが、本人は泣きそうな顔をしていました。それでも周りは「ご栄転、おめでとう!」と言わないといけない人情劇。
ちな、そういう年齢になると「シニアキャリア研修」というのがありまして、別称「たそがれ研修」と呼ばれていました。
出向についてはこちらでも書いています。